情報発信

2026.02.02 2月に増えるご相談

2月は確定申告を前に税理士への相談が一気に増える時期です。

今回は、2月によくある税務相談の内容と、税理士に相談すべきタイミングをご紹介します。

●なぜ、2月に税理士への相談が増えるのでしょう

 2月は次のような理由で、不安や疑問が表面化しやすい時期です。

・確定申告の期限が近づいてくる

・帳簿や領収書の整理が終わっていない 

・税金がいくらかかるのか見えていない

・副業や経費の扱いが分からない

不安や疑問により「このまま自己流で進めて大丈夫だろうか?」そう感じたときが税理士に相談するベストタイミングと言えます。

●よくあるご相談①

「確定申告の準備が終わっていません。今からでも間に合いますか?」

2月に最も多いのが、確定申告直前のご相談です。

・記帳がほとんどできていない

・会計ソフトを導入したが使いこなせていない

・領収書が溜まったままになっている

このような状況でも、2月から対応できるケースは少なくありません。

「間に合わないかも」と諦める前に一度ご相談ください。


●よくあるご相談②

「副業の確定申告は必要ですか?」

近年増えているのが、副業に関する税務相談です。

副業はいくらから確定申告が必要?

・会社員でも申告しなければならない?

・副業の経費はどこまで認められる?

副業の確定申告は、収入額・所得区分・働き方によって判断が変わります

ネットの情報だけで判断せず、専門家に確認することでリスクを防げます。


●よくあるご相談③

「この支出は経費として計上できますか?」

経費に関する相談も2月に増える傾向があります。

・自宅兼事務所の家賃や光熱費

・スマートフォンやインターネット代

車両費や仕事関連の購入費

経費の判断を誤ると、税金を払いすぎたり、税務調査で指摘される可能性もあります。

正しい経費計上は、税理士に相談することで明確になります。


●よくあるご相談④

「税金がいくらになるのか不安です」

確定申告が近づくにつれて、

・思っていたより税金が高くならないか

・納税資金を準備できるか

・分割納付は可能か

といった不安を抱える方も多くなります。

税理士に相談すれば、税額の見込みや今後の対策を事前に把握することが可能です。


●よくあるご相談⑤

「家族からお金をもらいました。贈与税はかかりますか?」

2月は、贈与税の相談が増える時期でもあります。

特に次のようなケースでご相談をいただきます。

・親から事業資金・生活費の援助を受けた

・住宅購入やリフォームのために資金をもらった

・配偶者・親族からまとまった金額を受け取った

・子どもや孫へお金を渡したが申告が必要か分からない

贈与税は、「もらった側」に申告義務がある税金で、金額や目的、もらい方によって判断が大きく変わります。

特に注意が必要なのは、

「毎年少しずつ渡しているから大丈夫だと思っていた」

「家族間だから申告はいらないと思っていた」

というケースです。

実際には、贈与と判断されて後から課税される例も少なくありません。

こんな疑問は、早めの相談がおすすめです。

・年間110万円以内なら必ず非課税?

・生活費や教育費の援助は贈与税がかからない?

・住宅取得等資金の非課税制度は使える?

・事業資金の援助は贈与?それとも貸付?

贈与税は、事前の確認と書類の整備がとても重要です。

申告期限(3月15日)直前に慌てないように、2月のうちに整理しておきましょう


「来年からは確定申告をもっと楽にしたい」

相談に来られた方がよく口にされる言葉です。

2月になると、「毎年ギリギリで大変」「事業に集中できない」という声も多く聞かれます。

「記帳代行を依頼したい」「顧問税理士をつけるべきか迷っている」「お金の流れを見える化したい」

こうしたご相談は、確定申告後ではなく、2月〜3月の検討が理想的です。

「こんな内容で相談していいのかな?」という段階でも問題ありません。

2月のうちに不安を解消し、安心して確定申告を迎えましょう。



2026.01.06 2026年のご挨拶

 

 2026年が始まりました。

 午年は、「前向きに進む」「物事が動き出す」年といわれています。

 変化の多い時代だからこそ、スピードだけでなく「正しい方向へ進むこと」

 が大切です。

 経営者の皆様にとっての身近なパートナーとして、数字の整理だけでなく

 その先まで一緒に考える存在として、サポートをさせていただきます。

 どうぞお気軽にご相談ください。



2025.12.18 冬季休業のお知らせ⛄

2025年も残りわずかとなりました。

いつも当事務所をご利用いただき、ありがとうございます。

誠に勝手ながら、2025年12月27日(土)から2026年1月5日(月)までを年末年始の休業期間とさせていただきます。

休業中にいただいたお問い合わせには、1月6日(火)より順次対応いたします。

本年も温かいご支援をいただき、心より感謝申し上げます。

来年もよろしくお願いいたします。

良いお年をお迎えください⛄


2025.12.01 年内が勝負!確定申告をスムーズにするためのチェックポイント

12月です。2025年も残りひと月となりました。

今回は、「確定申告をスムーズにするためのチェックポイント」をご紹介します。

12月は、個人事業主の方にとって利益確定前のラストチャンスです。

是非、ご一読くださいませ。


●経費の計上漏れはありませんか?

確定申告では、事業にかかった支出である経費を正しく記録することが基本となります。

1年間のレシートや領収書を整理して、以下の点をチェックしましょう。

 ・事業に関係する支出だけを抜き出しているか

 ・クレジットカード明細も忘れず記録しているか

 ・現金払い分の使途を記録しているか

年末には「経費に入れ忘れていた支出」が多くみられます。

忘年会・取引先へのお歳暮等、計上漏れがないように整理しましょう。


●減価償却資産の確認

今年新しく購入した備品や設備はありませんか?

10万円以上の物品は、減価償却(資産の購入費を数年に分けて経費化する仕組み)が必要な場合があります。

青色申告をしている場合は、30万円未満の備品を全額償却できる特例があります。

消耗品として処理するのか、減価償却が必要なのかを確認しましょう。


●年内支出を検討しましょう

年内に講じることができる節税対策はいくつかあります。

代表的なものは・・・

 ・決算賞与の支給(支給決定・支給時期に注意)

 ・小規模共済:掛金は全額所得控除することができます

 ・経営セーフティ共済:掛金は全額経費となります

 ・青色申告特別控除:正確な帳簿を整えることで最大65万円の所得控除を受けられます

また、見込まれる利益で必要な物品の購入や設備投資を行うことも有効です。

どのような方法が効果的なのかを検討して、対策を講じましょう。


確定申告前に「もっと早く相談しておけばよかった…」というお声をいただく事があります。

12月は、節税対策や設備投資のタイミングとして大きな分かれ目です。

 早くから年内の処理の整理に取り掛かり、「収入」「経費」「利益」の見込みをざっくりとでも把握しましょう。

 そうすることで、利益状況を見ながら対策を取ることが可能となり、年明けの確定申告作業もスムーズになります。

 また、節税対策は、「使うこと」よりも「計画的に支出を整理すること」が大切です。

 目先の税金を減らすことだけでなく、事業の継続に無理がない範囲で行うようにしましょう。


制度を活用した節税は、加入時期や支払い方法により控除の対象となる年が異なることがあります。

「自分にとって何が有利なのか」「本当にこの節税対策は必要なのか」を判断するためにも、年内に税理士へご相談いただくことをおすすめします。



2025.11.04 リラッくば秋号

11月です。やっと秋になったと思ったら、既に寒い今日この頃です。

11月はリラッくば秋号のご案内です。

秋号では、年末調整についての最後確認を掲載しています。

以前からご案内している通り、今回の年末調整では確認すべき点が例年よりも増えています。

「去年と同じ」ではなく、今年の年末調整のポイントを押さえておきましょう。




2025.10.16 年末調整準備のご案内

10月になりました。

万博も終わり、暑かった夏が去り、やってくるのは年末調整です。

令和7年の年末調整では、昨年からの変更点や見直しがいくつかあります。

10月の内に概要を抑えておくことで、11月以降の実務がぐっとスムーズになります。


●年末調整とは?

年末調整とは、1年間に支払った給与から差し引いた所得税の過不足を精算する手続きのことです。

会社が従業員の代わりに、1年分の税金を「確定申告の代わりに」計算して調整します。


●配偶者控除・配偶者特別控除の確認を丁寧に

配偶者控除は、配偶者(夫または妻)の所得が一定以下である場合に受けられる制度です。

令和7年は「年収の壁」の見直しにより判定基準が変わっています。

・配偶者の所得には「給与」「年金」「事業所得」などすべての収入を含める

・年金収入がある場合は、「公的年金等控除」を差引いた所得金額で判定

・配偶者控除の対象になるかは、所得金額が58万円以下(配偶者特別控除は133万円以下)かどうかで判定

所得:税法上、収入から必要経費を差引いたもので、給与所得(給与収入から給与所得控除を差引)・年金所得(年金収入から公的年金等控除を差引)など


●新設された特定親族特別控除に注意

扶養控除・特定扶養控除に加えて、令和7年の年末調整から「特定親族特別控除」が適用されます。

判定が複雑になっているので、扶養親族の生年月日・所得金額を丁寧に確認して下さい。

特定扶養控除:19歳以上23歳未満の学生で所得金額が58万円以下の場合に63万円を控除

特定親族特別控除:19歳以上23歳未満の学生で所得金額が58万円超123万円以下の場合に最大63万円(9段階で変動)を控除

扶養控除:70歳未満で特定扶養・特定親族特別控除に該当しない扶養親族で所得金額が58万円以下の場合に38万円を控除

※年齢は12月31日時点で判定


●令和7年年末調整のポイント

上記のように、令和7年年末調整では控除の判定基準に変更があるため、計算の際には十分な確認が必要です。

作業をスムーズにするためにも下記の対応がポイントとなります。

・従業員への案内と書類回収は早めに実施

・紙でのやり取りを減らすための電子化・システム対応を検討


今回は、注意点の概要をお伝えしました。

11月には、「リラッくば」で具体的な注意点を記載した記事を掲載予定です。

繰り返しになりますが、最大のポイントは、早めの準備です。

従業員の扶養状況の確認や配偶者・扶養親族の収入見込みの把握など、従業員の方への早めのアナウンスをお願い致します。


  ご参考 👉 給与計算システム PXまいポータル 

          国税庁 令和7年年末調整 


2025.9.01 消費税「課税選択」と「簡易課税制度」の基礎知識

9月になりました。まだまだ暑さが続いていますが、朝晩は秋の気配をうっすら感じるようになってきました。

2023年10月よりインボイス制度が始まり、中小企業・個人事業主の方から「消費税の課税事業者になった方がいいですか?」「簡易課税制度を選んだ方がいいですか?」といったご相談が増えるようになりました。

秋の決算を控えている今回は、課税選択と簡易課税制度の基本と検討のポイントについてまとめました。


●消費税「課税事業者」「免税事業者」の違い

消費税の課税事業者か免税事業者かの判定は、2年前の事業年度(基準期間)の売上によります。

  免税事業者基準期間の課税売上が1,000万円以下の場合、消費税の申告・納付が免除される免税事業者となります

  課税事業者基準期間の課税売上が1,000万円を超えた場合、または、「課税事業者選択届出書」を税務署に提出した場合に消費税を納める課税事業者となります

注意が必要なのは、インボイスを発行するために適格請求書発行事業者の登録申請をしている場合です。

適格請求書発行事業者は、消費税の課税事業者のみ登録申請をすることができます。

よって、インボイスを発行しているということは、「課税事業者選択届出書を提出している場合」に該当し、課税売上の金額にかかわらず課税事業者となります。

一方で、免税事業者はインボイスを発行できないため、取引先が仕入税額控除を受けられません。

そのため、取引先から課税事業者であることを求められるケースも出ています。

新設法人など一部、基準期間以外で判定されることもあります


●簡易課税制度とは?

消費税は通常の計算方法(本則課税)では、下記のように納税額を求めます。

 課税売上に係る消費税額 - 仕入や経費に含まれる消費税

一方で「簡易課税制度」を選択すると、業種ごとにあらかじめ決められた「みなし仕入率」を用いて仕入控除額を計算できます。

 課税売上に係る消費税額 - 課税売上に係る消費税額×みなし仕入れ率

簡易課税制度では、仕入や経費の消費税を細かく計算する必要がなくなるため、事務負担が大幅に軽減されます。

  卸売業:90% 

  小売業:80%

  製造業等:70%

  その他の事業:60%

  サービス業、金融保険業等:50%

  不動産業:40%


●簡易課税を選ぶメリット・デメリット

 メリット

 ・計算がシンプルで事務負担が少ない

 ・実際の仕入れや経費が少ない事業では、納税額を抑えられる可能性がある

 デメリット

 ・実際の仕入れや経費の消費税が多い場合、本則課税の方が有利になる

 ・一度選択すると2年間は継続適用となる

 ・業種区分の判断が難しい場合がある


●判断のポイント

 ・取引先との関係:免税事業者のままで取引に影響が出ないかを確認しましょう

 ・仕入や経費の割合:経費が多い業種は、本則課税が有利になる可能性があります

 ・将来の売上見込み:課税事業者になるかどうかは、今後の事業規模拡大も見据えて判断しましょう


消費税の課税選択や簡易課税の適用は、事業の収益構造や取引先の状況によって有利不利が大きく変わります。

「課税事業者になった場合の納税額」「簡易課税と本則課税の比較」これらをシミュレーションする事で、経営にとっての有利な選択が見えてきます。

消費税の判断でお悩みの経営者・個人事業主の方は、是非、専門家へご相談してみてください。


2025.8.01 中小企業に効く! 物価高対策5選

8月になりました。夏本番を迎え、厳しい暑さが続いています。

今月は、そんな暑さの中、日々肌で感じられる方もおられるであろう、物価高についてまとめました。


●そもそも物価高とは?

物価高とは商品やサービスの価格が全般的に上昇する現象で、国民の生活費が増加することを意味し、家計に直接的な影響を及ぼします。

物価高の要因は複数あり、原材料費の上昇・労働コストの増加・需給バランスの変化などさまざまです。

上記の要因が複合的に作用し、物価全体の上昇を引き起こします。


●物価高で企業が受ける影響とは?

物価高は、消費者だけでなく企業の経営にも多岐にわたる影響を及ぼします。

まず、原材料やエネルギーコストの上昇により、製造業や運輸業などでは生産コストが増加します。

そのため、価格転嫁が難しい場合は利益率が低下して収益が圧迫されてしまう状況です。さらに、従業員の生活費増加に伴って賃上げ要求が高まり、企業は人材確保のために給与や福利厚生の見直しを迫られる可能性があります。

賃上げによるコスト増加は、特に資金に余裕がない中小企業にとっては大きな負担です。

加えて、物価高によって消費者が支出を抑制する傾向が強まり、売上が減少するリスクも考えられます。

●中小企業の物価高対策5選

物価高による影響に対し、中小企業はどうしたら良いのでしょうか。

①地方公共団体の助成金

物価高対策として、県や市町村などの地方公共団体が独自に助成金制度を設けています。

地方公共団体により制度の有無や対象が異なり、補助金や助成金などの公的支援策は数千種類あるとも言われています。

自社で受給できる可能性がある公的支援策の申請もれを防ぐためには、経済産業省が運営している「ミラサポplus(補助金・助成金検索サイト)」などを活用しましょう。

当事務所のHPのトップページ「お役立ち情報」の「補助金・助成金情報」からもJ-Net21の支援をご確認いただくことができます。

②価格転嫁(販売価格の見直し)

原材料や人件費の上昇については、販売価格の引き上げを積極的に検討しましょう。

販売価格の引き上げは利益の改善に直結します。

③コスト削減

物価上昇における対策の代表例がコスト削減です。

 ・電気照明のLEDへの変更

 ・廃棄ロスの削減

 ・不要な倉庫などの解約

 ・生産性の向上による残業時間の削減

 ・不要なシステム保守サービスの解約

 ・自家消費用太陽光発電の導入

④賃上げ・インフレ手当の支給

物価高に伴い、従業員がより給料水準が高い企業へ転職する可能性があります。

離職の増加を防ぐためには、賃上げなどの昇給やインフレ手当など特別手当の支給などが必要です。

⑤生産性の向上

物価高と人手不足に対応するためには企業の生産性を上げる必要があります。

生産性の向上は製造現場だけでなく、総務や経理などバックオフィス部門についても検討することが可能です。

主な例は下記のとおりです。

 ・検査・検品・仕分けシステムなど即効性がある省力化機器を導入する

 ・顧客管理システムの導入やオンライン商談により営業活動を効率化する

 ・受発注システムと在庫管理システムを連動させることで在庫確認作業を削減する

 ・会計システムや勤怠管理・給与計算システムを刷新し、総務事務を合理化する


中小企業は物価高、人件費の上昇、そして人手不足に対応していくことが今後の生き残りの条件といえます。

ぜひ物価高に負けない企業体質への変革を行っていきましょう!


   ご参考 👉 ミラサポplus

         補助金・助成金情報


2025.7.29 夏季休業のお知らせ

夏本番。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

さて、当事務所では8月9日(土)から17日(日)まで夏季休暇をいただきます。

その間にいただいたご連絡は、8月18日(月)以降順次お返事いたします。

ご不便をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

みなさまもどうぞ楽しい夏をお過ごしください🌻


2025.07.01 リラッくば夏号

7月です。夏です。暑いですね🍉

7月はリラッくば夏号のご案内です。

夏号では、税制改正により給与所得者にどのような影響があるのかについてのご案内です。

お勤めをされている方だけでなく、雇用している側の理解も必要になります。

複雑な内容ではありますが、是非、ご一読ください。




2025.06.02 今こそ始めたいキャッシュフロー経営

「黒字倒産」という言葉をご存じですか?

売上が伸びていても、手元資金が足りずに倒産することを「黒字倒産」と言います。

2025年は金利上昇・原材料高・人件費増が重なり、資金繰りに悩む中小企業が増加しています。

そんな今だからこそ、「利益」ではなく「お金の流れ」に注目するキャッシュフロー経営についてのご案内です。


●中小企業が直面している資金繰りリスク

中小企業の資金繰りを圧迫する大きな要素は次のとおりです。

原材料・エネルギーコストの上昇:円安や供給不安の影響で仕入原価が上がり続けており、中小企業ほど負担が大きくなっています。

人件費の上昇:人員確保のために必要な採用関連費の増加・最低賃金の引上げに加え、社会保険料などの法定福利費も増加傾向です。

借り入れコストの上昇:金融緩和により利息の上昇が始まっています。コロナ融資の据置期間終了に伴う返済開始の時期と重なることもあり、借入金の返済負担は重くなりつつあります。

売掛金の回収遅延・取引先の倒産:取引先の経営悪化が自社の資金繰りに波及する「連鎖倒産」のリスクは常に存在しています。

上記のような要因が重なる事で、利益が出ていても手元資金が不足する黒字倒産のリスクは高まります。


●キャッシュフロー経営とは?

資金繰りのリスクに備えるために適しているのが、キャッシュフロー経営です。

キャッシュフローとは、経営にかかわるお金(キャッシュ)の流れ(フロー)を指します。

キャッシュ・インお金が入ってくること(売上の入金・固定資産の売却など)

キャッシュ・アウト:お金が出ていくこと(仕入代金の支払い・借入金の返済など)

キャッシュフロー経営は、現金の動きを可視化し、健全にコントロールすることを重視する経営手法です。

今、使える現金がどれくらいあるか。いつどれだけの現金が出ていくのか。

こうしたことを予測しながら経営判断を下していきます。

資金余力の少ない中小企業が、資金ショートを避けるために適した手法ともいえます。


●金融機関と良好な関係を築くためのポイント

キャッシュフローを把握するメリットは、 ①財務の安定化 ②信用力の向上 ③会社の成長 です。

キャッシュフローにより問題点を把握し財務改善策を立てることで、借入の目的と返済計画を明確にすることができます。

毎月の試算表に加えてキャッシュフロー計画書を提出することで、資金管理の透明性を確保することができます。

こうした『お金の見える化』により金融機関からの信頼性が高まり、良好な関係を築くことにつながります。


売上を伸ばすことは重要ですが、それだけでは経営は安定しません。

「資金の見える化」と「金融機関との信頼構築」を通じてキャッシュフロー経営に転換してみてはいかがでしょうか。




2025.05.01 年収の壁

令和7年度税制改正で所得税が課税されない範囲(所得税の非課税枠)が見直されました。

いわゆる年収103万円の壁の見直しです。

令和6年まで所得税がかからなかった103万円の根拠は、下記の通りです。

 基礎控除額48万円 + 給与所得控除55万円 

今回の改正では、基礎控除・給与所得控除がともに引き上げられたことにより、所得税の非課税枠は160万円になりました。

 基礎控除額95万円 + 給与所得控除65万円

しかし、右図の様に基礎控除が95万円となるのは年収200万円相当以下の人のみです。合計所得金額が上がれば、基礎控除額は少なくなります。

一方の給与所得控除は、最低保証額が55万円から65万円に引き上げられましたが、給与年収190万円超の人には影響はありません。

この改正により幅広い年収層で2~3万円程度の減税となりますが、令和7年分の所得税については既に毎月の給与から源泉徴収を行っているため、減税分は年末調整で還付する事となります。


令和7年の年末調整では、「扶養控除等申告書」などについての確認事項が増えますので、社内への対応を含め早めの準備が必要です。

  

  ご参考 👉 PXまいポータル

           FXクラウドシリーズ給与計算


用語の確認

●年収●

1月1日から12月31日までの1年間に会社から支払われる給与等の総支給額のことです。

税金や社会保険料等が引かれる前の金額です。

●所得●

税法上、収入から必要経費を差し引いた「もうけ」のことです。

給与所得者の場合、年収に応じて定められている「給与所得控除」が必要経費として認められており、年収から給与所得控除額を引いた後の金額が「給与所得」です。

●手取り●

給与所得者の場合、年収から所得税や住民税、社会保険料等が差し引かれた後の、実際に自分が受け取れる金額を言います。



2025.04.01 ご存知ですか? ペポルインボイス

社内外の関係者とのやり取りも多く、人為的ミスが起きやすい請求業務は、インボイス制度の開始で更に留意点が増えました。

今回は、請求業務を効率化する方法として、ペポルネットワークを利用する電子インボイスである「ペポルインボイス」のご紹介をします。

  

★電子インボイスとは?

電子データで提供する適格請求書(インボイス)のことです。PDF等の電子データとしてやり取りされます。


★ペポルとは?

請求書などの電子文書をネットワーク上でやり取りするための「文書仕様」「運用ルール」で、30か国以上で採用されている国際標準仕様です。


★ペポルインボイスとは?

ペポルネットワークで送受信するデジタルインボイスのことを指します。


★ペポルインボイスのおすすめポイント

①請求書の発行・受領にかかるコストや手間の削減

インボイス発行側は書類の印刷・PDF等の入出力作業などの手間やコストが不要になります。また、受領側でもペポルネットワークで整合性チェックが行われたインボイスを受領することにより、記載事項の漏れをチェックする必要がなくなります。

②データ保存量の削減

ペポルインボイスのデータは構造化されたデジタルデータであり、スキャン文書やPDF等の電子インボイスに比べて圧倒的に少ない容量で保存可能です。

業務効率(生産性)の向上

ペポルネットワークでは相手先を法人番号または適格請求書発行事業者登録番号で指定するため、送信先情報の管理が容易になります。受信側でも、本社または事業者宛てにペポルインボイスが届くため、本社での集中管理が容易になります。また、ペポルインボイスはデータ項目が標準化されていることからシステム間でのデータ連携が容易なため、自動処理が進み人為的ミスの削減や確認・補正作業の効率化が見込まれます。


電子帳簿保存法やインボイス制度により、業務内容が煩雑になっています。

一度、顧客管理や請求業務から入金・支払いの出納業務、そして仕訳を生成する経理業務までの大きな流れで業務を整理してみることをお勧めします。

TKCでは、ペポルネットワークに対応した各種システムを扱っています。

ご興味のある方は是非ご相談くださいませ。


  ご参考 👉 システムのご紹介




2025.03.03 会社員の方でも確定申告が必要な場合があります

確定申告が始まりました。

確定申告は、事業者だけでなく、会社員などの給与所得者でも必要な場合があります

申告の漏れがないように、確認をお願い致します。


●株の取引きがある場合

源泉徴収なしの特定口座や一般口座で行っている株取引については、原則として確定申告が必要です。

ただし、譲渡益の金額や他の収入状況によっては確定申告不要となりますので、取引内容・申告の要不要の確認をお願いします。

源泉徴収ありの特定口座で取引を行っている場合など、申告不要であっても、利益と損失を相殺する損益通算損失を3年間繰り越す損失の繰越控除を利用するなど、申告をした方が有利になる場合もあります。


●FX・仮想通貨の取引きがある場合

取引による利益が年間20万円を超える場合は確定申告が必要です。

また、取引の利益が20万円以下であっても、ネットオークションの販売収入などの所得がある場合は、確定申告が必要になる場合もあります。

ご注意ください。


●ゴルフ会員権や金などを売却した場合

ゴルフ会員権や美術品、金などの貴金属を売却し、売却益が20万円を超える場合に確定申告が必要です。



上記の他にも、状況により申告が必要な場合があります。

気になることがある方は、ぜひ、相談会などへご相談ください。

2024年分の確定申告の期間は3月17日(月)までです。




2025.02.03 確定申告の準備を始めましょう!

今年も確定申告の時期が近づいてきました。

今回の確定申告では、2024年限定の制度である定額減税の適用が漏れないように注意が必要です。


●定額減税のおさらい

定額減税は、2024年限定で所得税3万円と住民税1万円の合計4万円が減税される制度です。

同一生計の配偶者や扶養親族がいる場合には、それらの家族分もまとめて控除されるため、家族構成によっては控除額が大幅に増加します。

給与所得者は2024年6月以降の給与等から月次減税が行われており年末調整を通じて正式な減税額が計算されています。

一方で、個人事業主やフリーランスの方は所得税の確定申告の際に定額減税を適用する事となります。

なお、住民税については2024年6月以降の納税額から控除されています。


●定額減税の適用

確定申告で定額減税の適用を受けるためには、申告書に定額減税に関する内容を正確に記載する必要があります。


・確定申告書第一表

㊹欄の「令和6年分特別税額控除」に、定額減税の対象となる「人数」と「減税額」を記載します。

この場合の減税額は所得税の減税額なので、一人3万円です。

・確定申告書第二表

同一生計の配偶者や扶養親族分の定額減税を受ける場合には、「配偶者や親族に関する事項」欄に、その配偶者や扶養親族の基本情報を記載し、「その他」の欄に定額減税の対象者であることを表す「2」と記入します。


引用:国税庁「令和6年分所得税及び復興特別所得税の手引き」

2024年分の確定申告の期間は2025年2月17日(月)から3月17日(月)です。

早めの準備と期間内の申告をお願い致します。


2025.01.06 2025年のご挨拶

2025年が始まりました。

巳年は、ヘビが脱皮をすることから「復活と再生」を意味し、新しいことが始まる1年だといわれています。

今年はどのようなことを始めますか?

皆様にとって、新しい未来へ続く1年となるように弊所はお手伝いさせていただきます。

本年もよろしくお願い致します。

2024.12.02 売上の傾向把握にお役立ち

業績把握や経営分析には様々な指標がありますが、今回は売上推移の分析に優れたZチャート】のご紹介です。


Zチャートは、折れ線グラフの一つで、

 ・月々の売上高

 ・売上高の直近12か月の累計額

 ・売上高の12か月移動合計

などを視覚的にわかりやすく表しています。


★12か月移動合計

売上に季節変動がある場合、月ごとの売上をグラフ化しても業績が向上しているか悪化しているかの判断がつきません

12か月移動合計とは、直近の12か月の売上を集計した数値で、ある月から前12か月の合計であり、季節変動の影響を受けません。

そのため、長期的に見て「売上が伸びているか」「減っているか」「横ばいか」といった売上の推移を読むことができます。


★Zチャートの読み方

売上高の推移を視覚的に表現するZチャートは、その形状により下記のように分類することができます。


・理想型:成長型とも言い、売上が前年よりも伸びているときの形状です。移動年計が右上がりで、売上累計の傾きも全体的に急な形状になります。


・安心型(マンネリ型):1年間で変化が少ないときの形状です。移動年計が横軸に対してほぼ平行な状態となり、全体としてはきれいな【Z】の形状になります。


・要注意型:衰退型とも言い、売上が前年よりも落ち込んでいるときの形状です。衰退傾向にある状態で、移動年計が右下がりの形状となり、売上累計の傾きも緩やかです。


売上のトレンドを読むZチャートを活用し、商品ごとの売上推移や取引先ごとの売上推移を分析してみてはいかがでしょうか。




2024.10.01 副業のルール整備はされていますか?

従業員に「副業をしたい」と言われたことはありますか?

もし、言われたらどうしますか?


政府は、働き方改革の一環として副業の普及促進を図り、「希望者が原則として副業を行うことができる社会にする」との方向性を示しています

また、厚生労働省は「モデル就業規則」を改訂して新たに副業についての規定を設けるなど、副業に関する環境整備を行っています。

副業が当たり前となる社会はすぐそこまで来ていると言えます。


★企業にとっての効果とリスク

 従業員が副業を行うことによって企業が期待する効果は・・・ 

  ・社内では得られない知識とスキルの獲得

  ・社外からの新たな知識・情報や人脈を得ることでの事業機会の拡大

 などがあげられます。

 一方で、考えられるリスクとしては、

  ・業務上の秘密やノウハウの漏洩

  ・過剰労働により本業に専念できなくなる

  ・労務管理等が煩雑になる

 などがあります。


★労働時間の管理

 副業を認める場合、企業はどのようなことを気を付ければいいでしょうか。

 ①副業の内容を把握しましょう

  副業先の事業内容や副業先での業務内容・労働時間・労働契約期間などを確認し、確認内容について「合意書」などを交わすことをお勧めします。

 ②労働時間を管理する

  従業員が副業を行う場合、正社員・パート・アルバイトの雇用形態を問わず、原則として自社での労働時間と副業先での労働時間を通算して管理しなければなりません。通算の結果、時間外労働が発生した場合には割増賃金を支払うことになります。この時に自社と副業先のどちらが支払うかはケースによりますので、注意が必要です。

 また、状況に応じて時間外・休日労働の免除や抑制を行う必要があります。


★ルール整備の必要性

 現在、副業自体への法的な規制はなく、裁判例では、「労働者が労働時間以外の時間をどのように利用するかは、

 基本的に労働者の自由である」として副業を認めています。

 その一方で、業務への支障がある、業務上の秘密が漏洩するなどの企業の利益や信頼を損なう恐れがある場合は、

 副業の禁止や制限することを認めています。

 したがって、「競合他社での勤務は認めない」「届け出制にする」などの副業のルールを就業規則に規定しておかないと、

 知らないうちに従業員が副業をしていても止めさせることができない恐れがあります。

 また、副業先での労働時間を含めた労働時間の管理が必要になることからも、副業をする場合のルールが必要です。

 就業規則は企業が独自に制定する、企業と従業員が守るべきルールです。

 就業規則を持たない中小企業もみられますが、副業のルールを含めて就業規則の整備を検討してみてはいかがでしょうか。


  ご参考 👉 副業・兼業|厚生労働省



2024.09.01 災害時の税務上の取扱い

近年、集中豪雨や台風が各地で発生し、大きな被害が出ています。また地震についても強い警戒が呼びかけられています。

今回は、風水害や地震などにより法人の資産が被害を受けたときの損害額や復旧費用、被災した従業員や取引先を支援したときの支出等についてのお話です。


★被災した自社資産の撤去や修理等を行った場合

 ・商品・原材料等の棚卸資産や、店舗・車両・機械などの固定資産が被災したことによる損害額評価損・除却損として損金にすることが認められます。

  店舗・事務所等の取壊しや土砂等の障害物除去のための費用も同様です。

 ・被災した資産を元に戻すための原状回復費用修繕費とすることが認められています。

  被災資産に代えて新規に資産を取得する費用は、固定資産として資産計上します。

  修繕する場合でも、内容によっては資産計上する場合もありますので、ご注意ください。


★被災した従業員や取引先等を支援した場合

 ・慶弔規定などに基づき被災した自社従業員等に支給した災害見舞金や見舞品は、福利厚生費になります。

  専属下請け先の従業員等に支給する災害見舞金品についても同様です

 ・被災して通常業務ができなくなった取引先に対して災害見舞金等を贈った場合は、交際費等に該当せず、損金算入が認められます。

  ただし、被災した取引先役員や従業員個人に対して支出する場合は交際費等に該当しますので、ご注意ください。

 ・被災した取引先へ事業用資産を供与した場合、自社製品・購入物品ともにその支出は損金算入することが認められます。

  ただし、この場合も取引先役員や従業員個人に対して資産を供与した場合は交際費等になります。

 ・被災した取引先の売掛金や貸付金等の債権をその復旧過程期間内に免除したとき、その免除による損失は寄付金や交際費等以外の費用として損金算入することが認められます。


★被災地に自社製品等を送った場合

 食品や衣料品メーカーなどが、不特定または多数の被災者を救援するために自社製品等を提供したときは、広告宣伝費に準ずるものとして損金算入することが認められます。


災害時の支援により発生する支出は損金算入に制限がかかる交際費や寄附金等に含まずに損金算入することが認められています。

税務上も災害からの回復を後押しする取扱いがありますので、ぜひ、税理士事務所へご相談ください。

また、災害発生時の緊急避難や帰宅困難時の備えとして、防災用品や非常時食料等の備蓄をご検討ください。


  ご参考 👉 災害関連情報|国税庁 (nta.go.jp)



2024.8.09 夏季休業のお知らせ🍉

8月10日(土)から18日(日)まで夏季休暇をいただきます。

ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い致します。


2024.8.01 使って便利な税務手続きのデジタル化

社会のデジタル化が進む中で、国税庁もe-TAXを整備し、税務手続きのデジタル化を推進しています。

e-TAXは、国税の申告・納税・申請・届出等をインターネットで行うことができるシステムです。

今回は、税務手続きのデジタル化によって、身近な税務手続きでがどのように便利になっているのかをご案内します。


●キャッシュレス納付

 国税の納付については金融機関やコンビニ、税務署の窓口が多く利用されていますが、次のようなキャッシュレス納付を利用すれば、窓口へ行かずに納付をすることができます。

 キャッシュレス納付は事前登録などの手続きが必要となりますが、納付業務の負担を減らす便利な方法です。

 ・ダイレクト納付(e-Taxによる口座振替)

 ・振替納税

 ・インターネットバンキング

 ・クレジットカード納付

 ・スマホアプリによる納付


●年末調整のデジタル化

 毎年の年末調整手続きは、紙でのやり取りが多く、従業員は「申告書の手書き作成」、経理担当者は「手書き申告書の内容確認・入力・検算・年税計算」が大きな負担となります。

 この年末調整手続きの事務負担は、年末調整のデジタル化によって大きく軽減することができます。

 従業員はパソコン・スマートフォンで保険料等の控除証明書等を取得し、専用アプリに取り込むことで簡単に年末調整の申告データを作成して勤務先に提出することが可能となります。

 また、経理担当者は提出された申告書データを給与ソフトに取り込んで作業を行うことで、申告書の内容確認・検算・入力などの作業が削減されます。

 さらに、控除証明書等と申告書はデータのまま保管できるため、資料整理の作業や保管場所の確保も不要となります。

 なお、令和2年以降、生命保険・地震保険の保険料控除証明書だけでなく、住宅ローン控除証明書や小規模共済等掛金控除証明書もデータ対応となり、主な証明書はすべてデータ提出が可能となっています。


●個人の確定申告のデジタル化

 e-TAXの機能は年々拡充され、また、マイナポータルとの連携も進んでいます。

 e-TAXを使って個人が確定申告を行う際にデータ対応の証明書を取り込むことで、入力なしで自動的に申告内容に金額が反映されます。

 給与や年金の収入金額、医療費の支払額などのデータを自動的に取り込んで確定申告ができる体制が整えられています。


 こうしたデジタル化による利便性向上の一方で、廃止されるものもあります。

 国税庁の「キャッシュレス納付利用拡大の推進」により、令和6年5月以降、e-Taxで電子申告を行った法人等には「納付書」が送付されなくなりました

 今後、納付書での納付を行うためには自分で納付書を入手する必要があります

 また、令和7年1月からは確定申告書等の控えへの収受印の押捺が廃止され、収受印での申告書提出の事実の証明が困難になります

 e-TAXから申告書等を提出している場合は、e-TAXの「受信通知」や「電子申請書等証明書」が提出事実・提出年月日の確認方法となります


 社会のデジタル化の進展は急速に進んでいます。

 税務手続きのデジタル化への対応は準備が必要なものもあります。

 早めの検討と対応をお勧めします。


   ご参考 👉 PXまいポータル

            電子納税かんたんキット




2024.6.05 定額減税が始まります

この6月に支給される賞与・給与から定額減税の特別控除が実施されます。

給与支給業務に関わる皆様、給与・賞与支給の準備は整いましたでしょうか。

4月の記事では定額減税制度の概要をご説明しましたが、今回は定額減税開始直前の確認ポイントをまとめました。


★対象者は把握しましたか?

 定額減税の対象者は、6月1日時点で勤務している扶養控除等申告書を提出済みの方です。

 また、対象者に関して同一生計配偶者・扶養親族の有無と人数も確認しましょう。

 6月以降の入社の方や、扶養親族の異動については年末調整で調整を行うこととなります。

 ※同一生計配偶者・扶養親族の範囲はコチラ 


★給与明細への記載が必要になります

 所得税から定額減税を控除した場合、明細に「控除額」と「控除後所得税額」を記載します。

 お使いの給与システムの設定をご確認ください。


★所得税が0円となった場合でも納付書を税務署に提出します

 所得税の納付書の「税額」欄には、実際に社員から徴収した定額減税額を控除した後の金額を記載します。

 定額減税額の控除により「税額」の「合計額」欄が0円になった場合でも、納付書の各欄を記載し、税務署に提出しなければなりません。

 電子納税の場合も、「合計額」0円で納付データを送信する必要があります。


★住民税の定額減税について

 特別徴収税額通知が例年通り通知されていますので、通知通りに徴収・納税してください。

 令和5年分の合計所得金額が1,805万円超の場合や均等割りのみ課税される場合など、定額減税の対象とならない方については6月からの徴収となっています。

 給与業務からは外れますが、弊所のお客様とのお話の中で「ふるさと納税に何か影響ありますか?」という質問を何度かいただきました。

  影響はありません。

 定額減税は、ふるさと納税の上限額については影響はありませんのでご安心ください。


給与計算システムをご利用の場合は、所得税の控除額の計算はシステムが対応しており問題ないと思われますが、定額減税の対象範囲や給与明細・納付の手続きについては注意が必要になります。


定額減税開始直前。最後の確認をお願い致します。


  ご参考 👉 定額減税 国税庁特設サイト

          これで安心!定額減税


 

2024.5.01 交際費の飲食費金額基準が増額されます

令和6年度税制改正により、交際費等の損金不算入制度について見直されました。

交際費等から除外される1人当たりの飲食費の金額基準が従来の5,000円以下から1万円以下に引き上げられます。

②中小企業において交際費等が年間800万円まで損金算入可能となる特例と、資本金100億円以下の企業において飲食費の50%が損金算入可能になる特例について、それぞれ令和9年3月31日までに開始する事業年度まで延長されます。


●飲食費の金額基準とは?

法人税の計算では、損金算入できる交際費等の額には上限が設けられています。

 しかし、得意先や仕入先などを接待する際の飲食費については、1人あたりの金額が5,000円以下の場合には、交際費等から除外することが可能です。

 現在の物価上昇や飲食業界の支援などの背景から、41日からは上記の飲食費の金額基準が1万円に引き上げられることになりました。


交際費等の損金不算入制度については、企業ごとの資本金額によって、以下のような差があります。


 ◎資本金1億円以下の中小企業

 損金算入飲食費1万円以下/(現行:5,000円以下/人)

 800万円まで損金算入飲食費1万円超/(現行:5,000円超/人)・飲食費以外


◎資本金1億円超100億円以下の大企業

 損金算入飲食費1万円以下/(現行:5,000円以下/人)

 50%損金算入・残り50%は損金不算入飲食費1万円超/(現行:5,000円超/人)

 損金不算入飲食費以外


◎資本金100億円超の大企業

 損金算入飲食費1万円以下/(現行:5,000円以下/人)

 損金不算入飲食費1万円超/(現行:5,000円超/人)・飲食費以外


上記のように、資本金が1億円または100億円を超える大企業については、交際費等の損金算入は極めて限定的であることから、飲食費の金額基準の引き上げによるメリットを享受しやすくなるでしょう。

一方、資本金が1億円以下の中小企業では、年間の交際費等が800万円までは元々損金算入が可能であるため、今回の飲食費の金額基準引き上げはさほど影響がない企業も多いと考えられます。

しかし、実務では判断基準が変わりますので、お気を付けください。



2024.4.01 2024年6月から定額減税が実施されます

令和6年6月以降、令和6年分の所得税・令和6年度の分の住民税について、一人当たり合計4万円の特別控除が実施されます。


定額減税は、減税対象者所得税額及び住民税の所得割額から、本人分と同一生計配偶者(控除対象配偶者)扶養親族分の合計額が控除されます。


ちょっと複雑ですね。

まず、対象者と控除対象の扶養の範囲を見てみましょう。

 減税対象者は、所得税・住民税共に合計所得1,805万円以下の方です。給与所得のみの場合は給与収入2,000万円以下の方となります。

 同一生計配偶者は、合計所得48万円以下の配偶者で、給与所得のみの場合は給与収入103万円以下の方となります。

 扶養親族には16歳未満の扶養親族も含まれます。


そして、控除額は、上記の減税対象者本人・同一生計配偶者(控除対象配偶者)・扶養親族について、1人につき所得税3万円住民税1万円の合計額となります。


控除方法は、所得税・住民税で、更に給与所得者と事業所得者で異なります。

 ①給与所得者の所得税:令和6年6月以後の給与等(賞与含む)の源泉徴収税額から順次控除。控除しきれない場合は、年末調整で控除。

 ②事業所得者の所得税:令和6年分の所得税第1期分予定納税額から本人の減税額を控除。控除しきれない分は第2期から控除。

     同一生計配偶者・扶養家族の分は確定申告により控除。(減額申請により予定納税額より控除することも可能)

 ③給与所得者(特別徴収)の住民税:令和6年6月分は特別徴収せず2024年度分の住民税の所得割額から減税額を差し引いた額を11等分し、

     令和6年7月から令和7年5月までの11か月間で毎月特別徴収。

 ④事業所得者の住民税:令和6年度分の住民税の第1期予定納税額から控除。控除しきれない場合は第2期分以降から順次控除。


以上のように、年末調整とは、控除対象となる配偶者や扶養親族の範囲が異なります。

また、所得税と住民税で控除方法が異なります。

給与計算の実務担当の方は定額減税に対応するための準備をお願い致します。


     ご参考 👉 定額減税 国税庁特設サイト

            これで安心!定額減税


2024.3.01 お金は大事です

個人事業主の皆様、確定申告はお済でしょうか。3月決算の法人の皆様、決算対策や次期の予算策定は進んでいますか。

個人・法人共に決算で重要視される「利益」と共に重要な指標に「キャッシュフロー」があります。

今回は、事業継続に欠かせないキャッシュフローについてまとめてみました。


キャッシュフローとは、現金(キャッシュ)の流れ(フロー)を示すものです。

安定した経営の為には資金繰りをよくし、手元により多くのキャッシュを残すことが大切です。

資金繰りをよくするためには・・・

 ・売掛金の回収を早くする

 ・買掛金・未払金の支払いを遅くする

 ・仕入れから販売までの期間の短縮に努め、在庫を持ちすぎない

 ・不要不急の投資をしない

 ・借入金の返済計画見直しが必要な場合は早期に検討する

などが挙げられます。

いずれも、お金の循環をスムーズにするための対応と言えます。

また、キャッシュフローを表の形にまとめたものを「キャッシュフロー計算書」といいます。

キャッシュフロー計算書では、一定期間のお金の流れを3つに区分して表示しており、それぞれの活動でキャッシュがどれだけ増減し、最終的にどれだけ残ったかを確認することができます。

①営業活動によるキャッシュフロー:本業でどれだけキャッシュを稼いだかを示します。事業が好調であればプラスに、不調であればマイナスになります。

②投資活動によるキャッシュフロー:将来に対する投資活動の結果を示します。設備投資などが資金のマイナスとなり資産の売却は資金のプラスになります。

③財務活動によるキャッシュフロー:資金調達・返済などの財務活動の結果を示します。金融機関等から資金調達は資金のプラスに、返済はマイナスになります。


キャッシュフロー計算書を見ながら、直近の経営状況を思い返し、キャッシュフローの現状を把握しましょう。

そして、資金繰りの改善に必要な対応を検討してください。

是非、キャッシュフロー計算書を来期の資金計画に活かしてみてください。



2024.2.02 確定申告の準備は進んでいますか?

個人で事業をされている方の所得税・消費税の確定申告の時期が近づいてきました。

2023年は10月のインボイス開始に伴い免税事業者から課税事業者になった方もおられると思います。

初めて消費税の申告をされる方は、早めのご準備をお願い致します。


●免税事業者がインボイス発行事業者になった場合の注意点

①登録日から12月31日までの期間について消費税の申告・納付が必要です。

 所得税は1月1日から12月31日までの期間の申告ですが、消費税はインボイス発行事業者への登録日から12月31日までの期間の申告となります。

②消費税の計算方法は「本則課税」「簡易課税」に加え、「2割特例」が選択可能です。

 インボイス制度を機に免税事業者からインボイス発行事業者となった方は、2割特例の適用を受けることができます。

 この特例は、令和5年10月1日から令和8年9月30日までの各課税期間についての適用となります。

 また、適用基準期間の課税売上高が1,000万を超えている方など、インボイス発行事業者登録と関係なく課税事業者となっている方は特例適用はできません。


③所得税の申告期限は3月15日(金)です。

 消費税の申告・納付期限は4月1日(月)ですが、

 所得税と同じタイミングで申告・納付することを強くお勧めします。

 また、消費税は様々な決まりごとがあり税額計算に確認や整理が必要です。

 有利な消費税の計算方法を検討するためにも、早めに準備をしましょう。


●寄附金控除のご案内

納税者が国や地方共団体、認定NPO法人等に寄附をした場合に所得控除を受けることができます。この所得控除を「寄附金控除」と言います。

寄附金控除では、全ての寄附が控除できるのではなく、対象となる団体が限られており、控除金額は計算式で求めます。

ふるさと納税に代表されるような地方公共団体に対する寄附金以外にも、日本赤十字社・新聞報道機関への義援金も寄附金控除の対象となります。

控除適用には、確定申告が必要になりますが、寄附金控除は善意の気持ちに添う所得控除です。ぜひ、ご利用下さい。



2023.12.01 年末調整の準備はお済ですか?

今年も、年末調整の時期になりました。

年末調整は、給与の支払いを受ける一人一人について、その年の給与総額について納めるべき税額を計算し、毎月の給与や賞与から源泉徴収した所得税額を精算する大事な手続きです。

大事な手続きだからこそ、事務の負担も大きくなり、毎月の通常業務に下記のような作業が追加されます。

 ・全従業員に年末調整の書類を配る ➡ 回収する ➡ 整理する

 ・回収資料の内容をチェックして年末調整システムへ入力する

 ・関連書類一式をファイリングして保管場所を確保する


このような「年末調整業務問題」の解決策として、「年末調整業務の電子化」のご提案です。

年末調整業務の電子化とは、年末調整の一連の手続きを 書面から電子データのやり取りに変更すること です。


これにより、業務内容が下記のように変わります。

 ・年末調整の書類を配る ➡ 会社から従業員へメール送付

 ・書類を回収する ➡ 従業員から電子データを会社へ提出

 ・整理・チェック・入力 ➡ 電子データの確認とシステムへの反映

 ・ファイリング・保管場所確保 ➡ 電子データはサーバーに保管されるため不要

このように、給与事務担当者の業務は大きく効率化されます。


また、年末調整だけでなく、給与業務の電子化も併せてお勧めです。

給与明細のWeb配付により、毎月の給与計算後の明細の印刷・封入が不要になるだけでなく、給与明細の発送に係る通信費も不要となります。


手間のかかる毎月の給与明細書等配付や年末調整業務。

電子化することにより、給与事務に係る負担軽減と会社全体の生産性の向上を図ってみてはいかがでしょうか。

   ご参考 👉 PXまいポータル



2023.11.08 川西市原油等高騰対策中小企業支援金申請のお知らせ

川西市で令和5年度川西市原油等高騰対策中小企業支援金の申請が始まっています。

補助対象者は令和5年9月1日時点に川西市内に事務所又は事業所を有し、かつ市内で事業を継続する意思を有する事業者で、条件に該当する者です。

申請期間は12月28日(木)までです。(予算額に達した時点で終了)

詳しくは川西市HPでご確認ください👉 令和5年度川西市原油等高騰対策中小企業支援金|川西市 (city.kawanishi.hyogo.jp)


2023.11.1 令和6年1月から相続税・贈与税が変わります

個人から財産をもらったとき、その財産は「贈与税」の課税対象になります。

贈与税の計算方法はいくつかありますが、その一つである暦年課税制度令和6年1月1日以後の贈与から変わり、相続が発生した時の税負担が大きくなるケースが生じることが見込まれます


Q.暦年課税制度ってどんな制度?

A.贈与税の計算方法の一つです。

 1月1日から12月31日までの1年間に、贈与された財産の合計額から基礎控除額110万円を差し引いた価格に課税される制度です。贈与される側・する側に制限等は無く、誰でも利用することができ、届け出も不要です。

この制度では、年間110万円までの贈与であれば贈与税がかからず申告も不要ですが、110万円を超えると、その超えた部分に贈与税が課税され、申告が必要になります。


Q.相続税の制度が変わって贈与税の負担が増えるのですか?

A.そういうケースも出てきます。

 これは、贈与税と相続税の関係によるものです。

 相続によって財産を取得した人が、被相続人(財産を遺した方)の死亡の日から溯って、3年前の日から死亡の日までの間に暦年課税に係る贈与によって取得した財産があるときは、相続税の課税価格に贈与を受けた財産の価額を加算します。つまり、

 贈与してくれた相手が亡くなり相続が発生した場合、亡くなった日から溯って3年以内の贈与財産が相続財産とし相続税の対象になる、

ということです。

この、相続財産に贈与財産を含める加算期間が令和6年1月1日以後の贈与から、段階的に4年延長され7年になります

このように、相続財産に加算される贈与財産が増えることで、相続税の負担が増えるケースが生じることが見込まれます。


加算期間が長期化するため、将来の相続税申告に備えて贈与に関する契約書等を用意したり、金銭を振込により行い通帳等で確認できるようにして、贈与の事実を記録に残しておくことが大切です。

また、贈与税には暦年課税制度の他に「相続時精算課税制度」があります。どちらを利用するのが有効なのかを検討するのもよいでしょう。



2023.10.3 インボイス始まりました

令和5年10月1日よりインボイス制度が始まりました。

制度が始まった今だからこそ、制度についてまとめました。

 ・事業者登録を迷っている方。

 ・登録はしたけどよくわからない方。

是非ご一読ください。


Q1.インボイス制度ってなに?

A1.事業者が納付する消費税の計算にインボイスを利用する制度です。

 税率や消費税額など一定の項目が記載された請求書や領収書・レシートなどの書類をインボイス(適格請求書)と言います。

 インボイスは、管轄税務署へ登録申請をして承認された適格請求書発行事業者発行するものです。この登録申請は消費税を納める義務を負う課税事業者に限られます

 インボイス制度は、適格請求書発行事業者が発行したインボイスの保存を要件に、消費税を計算する際の仕入税額控除を行う制度です。


Q2.適格請求書発行事業者にならないといけないの?

A2.絶対ではありません。

 しかし、得意先が事業者である場合、得意先からインボイスを要求されることが予想されます。

 適格請求書発行事業者に登録申請していな場合、インボイスは発行できませんので、値引交渉や取引減少の可能性があります。

メリットとデメリットを検討しましょう。


Q3.仕入先からインボイスがもらえない場合はどうなるの

A3.消費税の納税額が増える可能性があります

経過措置はあるものの、インボイスの保存がない取引では消費税の計算上、支払った消費税の全額を経費にすることができません。

結果、選択している消費税の計算方法によっては、負担する消費税額が増えることとなります。


Q4.具体的に、どうしたらいいの

A4.専門機関に相談することをお勧めします

 消費税の計算方法は、「原則課税」「簡易課税」という2種類があり、インボイス制度の導入に伴い特例も設けられました。

 インボイス制度は、「初心者にもやさしく」「かんたんに」理解していただくのは難しい制度でもあります。

 国税庁はインボイスコールセンターを開設しており、所轄税務署での個別相談も受け付けています。(要予約)

 もちろん、税理士へ相談していただくことも有効です。ぜひ、お近くの専門機関をご利用ください。



2023.09.27 ホームページリニューアルのお知らせ

ホームページをリニューアルしました。
これからも引き続き、情報のご提供・内容の充実に努めてまいります。
今後ともよろしくお願い致します。


過去のリラッくば通信


★2024年のリラッくば

リラッくば通信_29
リラッくば通信_30
リラッくば通信_31


★2023年のリラッくば

リラッくば通信_29
リラッくば通信_30
リラッくば通信_31


★2022年のリラッくば

リラッくば通信_26
リラッくば通信_27
リラッくば通信_28